SIGMA Photo Pro Monochrome Modeのカラーフィルター機能を使ってカラーを再現する

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SIGMA Photo Pro Monochrome Modeから三色合成
 
モノクロモードはいろいろ楽しいんですが、ふと「これってちゃんと3色分離してんのかな?」「本当に分離してるんだったらカラーを再現することもできるはずだよな」と思ったんで、ちょっとした実験をしてみました。
 
まず画像をモノクロモードで開いて、赤、青、緑のそれぞれが100%になるモノクロ画像を作ります。
 
イメージ 3
青100%
 
カラーフィルターの色を変えて、赤、青、緑のそれぞれ100%の画像を作り、名前を付けて保存します。
 
次に保存した3枚の画像をPhotoshopで開き、モノクロの画像を赤、青、緑の画像に変えます。
 
「フィルター」→「色調補正」→「レンズフィルター」と開いていきます。
 
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その後、対応する色を指定します。
 
いろいろ試したんですが、輝度を保持のクリックを外して適応量を100%にするといい結果が出ました。
 
 
イメージ 5

 

 
三枚それぞれを単色のカラー画像に変更します。
 
 
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そして、三つの画像を合成します。今回はコピー&ペーストでレイヤーを重ねただけです。
 
 
レイヤーの合成の仕方には色々種類があるのですが、今回は「比較(明)」を使いました。
 
 
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三枚全部合成すると、ちゃんと色が出ました。ちょっと感動(笑)
 
もちろん、カラーモードで現像したものと比べて色はおかしいし、彩度も低いんですが、それでもこうやってそれなりに見れる絵になってるということは、色の分離はちゃんと行われているのでしょう。ちょっと安心しました。
 
その後、色味やコントラストを調整して、記事の最初の写真まで作れることがわかりました。
 
ちなみに、SPPのカラーモードで普通に現像したのがコレです。
 
 
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原理的には三枚合成の絵からコレを作ってるということなので、SPPはすごいなあと改めて思ったりしました。
 
今回はちょっと思いつきを試しただけなので、設定とかは何も追い込んでいません。もっとPhotoshop詳しい人なら各色を調整して再現率の高いカラーを作れるんじゃないかと思います。
 
 
今回この実験をしたのは、一つ前の記事に書いたように、フォビオンでは高感度になってくると各色の解像度というか、ノイズレベルが大きく違うことに気づいたからです。やっぱり一番上の青が解像度高くて、一番奥の赤がノイズが多いですね。
 
青の解像度はISO上限の6400を超えてもまだ余裕があるように感じます。でも、その画像をいざSPPで現像しようとすると、解像度の低い他の色に影響を受けるのか、ムラが出たり全体の解像度が落ちてしまうんですね。それは本来の実力が発揮できていないという意味でももったいないなあと。
 
高感度の場合は青の画像を輝度情報として積極的に扱って、全体の解像度を保ったまま、色だけが薄くなっていくような、そういうアルゴリズムが作れるんじゃないかなと思うんですが、どうなんですかね?シグマの人がこの記事読んでたらちょっと試してみてほしいなと思います。
 
下の画像はISO6400で撮ったものを三色合成したものです。
 
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高感度だと合成しても色も何も出ないんですが、ザラッとした質感と予想しなかったノスタルジックな雰囲気が出ました。
 
 
今回の実験で、まだまだフォビオンは現像で工夫の余地があるセンサーだなと再認識しました。
 
皆さんも色々試してみて下さい。