フォビオン現像テクニック(第三回)ハイキーなポートレートで肌をきれいに見せる!

SIGMA SD14 70mm Macro F2.8 1/60 ISO100 フラッシュ使用



フォビオンは基本的にISO100で撮りたいので、屋内の写真を撮るのはなかなか難しいです。特にじっとしていない幼児を撮るのは大変です。フォーカスはマニュアルを使えば何とかなるのですが、明るさが足りないのはいかんともしがたいです。

ということで僕がよく使うのは外付けフラッシュです。これを天井にバウンスさせれば夜でも室内でISO100の写真が撮れますよ。






外付けフラッシュはシグマユーザーなら一つは買っておいて損はないと思います。一眼レフのSDだけじゃなく、DPにも使えるので、色々撮影の幅が広がりますよ。


さて、ということで現像に入りましょう。

実は上の写真はフラッシュ強すぎて失敗した写真なんですよ。元画像はこれです。

イメージ 1
背景が真っ白


サムネイルを見て「失敗しちゃったかな」と思ったのですが、SPPで開いてみたらビックリ


イメージ 2
真っ白に飛んでた背景も復活


こういう時はフォビオン様様だなと思います。センサーのダイナミックレンジが広いので、ちょっとやそっとの露出ミスは簡単に現像でカバーできてしまうんです。

さて、今回のは普通の家族写真なので、オートで開いただけでいいかなと思ったんですが、せっかくなのでちょっとパラメーターをいじって作品っぽくしてみましょう。

とりあえず少し暗いような気がしたので明るくしてみます。例によって+2.0にします。


イメージ 3
飛びすぎた


元々露出が多かったのを忘れていました。反省して+1.0まで戻します。


イメージ 4
まだ飛んでる


やっぱり元々明るすぎた写真なのでどうやっても飛んでしまいますね。

でもせっかく被写体が笑顔なので明るい写真にしたい!ということでハイライトだけ-2.0にしてみました。


イメージ 5
さわやかな感じ!


飛んでたハイライトだけを下げることで、全体を明るく、なおかつ肌の質感を残しながら現像できました。

とはいえ、画面を見ただけでは本当に飛んでいないかどうかわからないので露出警告をチェックします。


イメージ 6
けっこう飛んじゃってますね


これは飛び過ぎなような気がするので、もうちょっとだけ下げます。

露出はこれでいきたいのでフィルライトを0.1だけ上げて+0.3に、コントラストを下げて0に、彩度も下げて0に、シャドウも-2.0にします。


イメージ 7
だいぶ減りました


まだちょっと飛んでる部分が残っていますが、パッと見た時に気づかなければ大丈夫です。警告を外してみましょう。


イメージ 8
いいんじゃないでしょうか



色味がちょっと気に入らないのでホワイト指定で色を変えます。今回は白目の部分をホワイト指定します。


イメージ 9
ちょっとだけ変わりました



ということで今回はこれで完成。JPEG保存します。


どうでしたか?フォビオンなら多少の露出ミスも現像でカバーできるので、実は初心者に優しいカメラなんですよね。今回もJPEGなら失敗してましたけど、RAWだから助かりました。

ポートレートの仕上げ方というのは人によってもモデルによっても千差万別で、どれがベストということはないと思うんですが、今回のような幼児の場合はやっぱり明るく仕上げたいなと思います。

でも、ただ明るくしただけじゃあ全部飛んでしまうので、ハイライトだけを下げる方法で現像してみました。こういう現像ができるのも、色をしっかりと記録してるフォビオンならではだと思います。


ということで今回はこれでおしまいです。みなさんも現像を楽しんでください。

ではまた次回!


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