DIGIFOTO Pro シグマ山木会長インタビュー

http://dfpro.nl/artikel/2330960/interview-michihiro-yamaki-ceo-sigma

(訳注:原文のドイツ語をgoogle翻訳で英語にしたのち翻訳しました。細かいニュアンスや記述が間違っている可能性があります。ご容赦ください。)


2010年12月11日

シグマの創設者がオランダを訪れることはめったにない。カメラ産業の重鎮であるシグマ会長の山木道広氏は、オランダのホーテンに新しく設立されたシグマ・ベネルクスの記念会で、3つのメディアのために30分間時間を割いてくれた。

山木氏はシグマ・ベネルクスCEOのヤン-ウィレム バーシュレン氏と共にインタビューに応じてくれた。とても気さくな人柄で、英語があまり流暢でないのにも関わらず、複数のメディアのインタビューに応じてくれた。


-まずはフォビオン10周年とシグマ50周年という、二つの記念すべき事柄についてお祝い申し上げます。これは氏にとってどのような意味合いを持つのでしょうか?

もちろん祝福すべきことですが、とりたてて特別だとは思いません。来年(2011年)の9月が創立50周年ですが、何か特別な製品を出したり、記念モデルを発売したりということもありません。私たちは常に新製品を開発していますから、記念だからといって何か変わったことをするということはありません。


-シグマは上客に対して特別に何かをするということはないのですか?

会社が設立50年であるとか100年であるといったことは、顧客にとってはあまり重要ではないと私は思います。多くの人にとって、メーカーは製品を作るだけの存在でしょう。私はかつてソニーがとある広告を出していたのを電車で見ました。そこには「開発期間20年」と書いてありました。そんなことメーカー以外誰が気にするのでしょうか?人々にとっては製品が全てであり、いつ作られたかは関係ないのです。


-2011年には記念すべきことがまだあります。SD1の発売です。何かこのことについて話していただけますか?

まだ値段は決まっていませんが、2011年2月20日にSD1は全世界で発売されます。(訳者注:インタビューが行われたのは2010年12月上旬)SD1のユーザーはプロ写真家とハイアマチュアを想定していますから、値段もそのあたりになると思います。また、SD1によって、デジタル一眼レフ市場で、シグマのシェアが上昇することを期待しています。


-SD1は新型の4600万画素フォビオンセンサーを搭載しています。このセンサーをDPシリーズにも使う予定はあるのでしょうか?

はい。けれども具体的なことは何も言えません。いくつか開発は続けていますが「何を」「どうやって」といったことは何も話せないのです。もう少し時間をください。DPシリーズは新型の開発と現行モデルの改良の両方を続けていきます。そのどれも、プロフェッショナルなコンパクトカメラであるというDPシリーズの特長に沿ったものになります。


マイクロフォーサーズに関して、シグマはどのような製品を開発して行くのでしょうか?

マイクロフォーサーズは日本ではとても成功していますし、海外でも人気が出ています。シグマはフォーサーズ協会の会員でもありますし、マイクロフォーサーズも同様です。将来的にマイクロフォーサーズ用のレンズを供給する予定ですが、かといって一眼レフ市場がなくなるとも思っていません。


-シグマの将来についてはどのようにお考えですか?

日本のカメラ市場はとても成熟しており、コンパクト市場も一眼レフ市場も飽和しつつあると思います。けれどもヨーロッパやアメリカはそうではありません。市場の成熟までにはまだ何年もかかるだろうと思います。経済危機よりも、需要の飽和の方が私たちにとっては危険です。

例えば、日本では2つの大きなスーパーマーケットチェーンがありました。経済危機に際して、一つのチェーンは品揃えを変えるなどの異なった戦略をとり、もう一つはこれまで通りの経営をしました。結果はどうなったでしょうか。戦略を変えなかったチェーンは今では日本で一番大きなグループになり、もう一つのチェーンはほとんど破産しかけました。

私たちも同様です。これまで通り高級カメラ・レンズ市場に集中し、品質の高い製品を作り続けます。


-ということは、カメラ市場の飽和という危機に対して、戦略を変えないということが、最もリスクが低いということでしょうか?

先進国の消費者は衣食住を十分に満たすだけの収入がありますから、趣味に使うお金を節約するということはあまりありません。特にシグマのユーザーは写真に対してとても真剣です。何百ドルもするハイエンドカメラをたくさんの人が買って行くのを、私も見てきました。そのお金はどこから来るのでしょうか?

私たちはカメラとレンズだけに集中し続けます。なぜならそれが他のメーカーと私たちを差別化する方法だからです。カメラ市場の飽和は、写真がより手軽になり、たくさんの人がカメラを持つようになったから引き起こされました。そして、その中には、カメラを三つ、四つと買う人がいるのです。


-コンパクトカメラからデジタル一眼レフにステップアップしたあとで、新しいレンズを買わずキットレンズを使い続けるユーザーがいます。このことはシグマの売り上げにとって問題ではありませんか?どうすればこの傾向を変えていけるのでしょうか?

ユーザーの中には入門用一眼レフではなく、直接ハイエンドの製品を買う人もいます。自分が持っている古いカメラと最新のハイエンド機種との差はとても大きいので、そういうユーザーはレンズを何本も買うことをためらいません。日本ではまず入門用キットを買い、それから交換レンズを買う人が多いのですが、ヨーロッパではキットを買う人は少ないです。キットレンズは品質が悪いとわかっている人が多いので、そのような人がシグマのレンズを買っていきます。

つまり、シグマのレンズは他の大手メーカーのレンズよりも優れた何かを持たなければいけないのです。最高の品質の、「特別な」レンズを作らなければ、他のメーカーに勝つことは出来ません。


-市場が成熟していることによるメリットは何かありますか?

メーカーとしては、常に技術革新を迫られている、ということがあります。マイクロフォーサーズデジタルカメラ市場で10%から20%のシェアを獲得すると思いますし、一眼レフも新機能を次々に搭載しています。将来も、今あるものとは違う、全く新しいタイプのカメラが発売され、さらに市場を変えていくのでしょう。それゆえ、私たちはより多くのカメラに向けて、カメラ機器を開発し続けなくてはいけません。


-将来、他のカメラメーカーがフォビオンセンサーを採用するということはないのでしょうか?

フォビオンは現在市場にある中でも最高のセンサーなので、フォビオンが広がることはとても良いことだと思います。とはいえ、レンズを除くと、センサーがカメラの中で最も高価で重要な部品ですから、センサーの供給を他社に頼ると余計なコストがかかってしまいます。シグマがフォビオンを買収したように、他のカメラメーカーもセンサーを自社開発したいと思っているでしょう。自社開発できるメーカーだけが生き残ることが出来ると私は思います。


-最後に。フルサイズのフォビオンセンサーを搭載したカメラは将来発売されるのでしょうか?

はい。けれどもフルサイズカメラ市場は限られています。カメラ市場全体から見ても5%にも満たないと思います。フルサイズは将来のことですので、まだわかりません。